のどかの朝。
共用スペースが「我が家のリビング」状態。お客さんも少なく、いてもとても静かで穏やかな人達だったので、本当の意味でいい笑顔を向けてくれるばかりでした。外国人の客だけでなく、同じセブ島の別の場所から親子3人で遊びにきているフィリピンファミリーもいたりなど。子どもがウミと同い年だったことでちょっとうれしいコミュニケーションが生まれたり。朝ごはん。
―さて。
セブ島まで足を延ばしたのには、セブが移住先としてどうなのかというリサーチを兼ねたいという思いがありました。
フィリピンは日本人がビザを取りやすく、仕事をしたり住んだりするのにタイのような大きなハードルがないこと、英語圏なので教育的にも幅を感じられることが魅力だったためです。
というわけで、移住者や駐在員の人たちが住んでいるというセンター部分へ探検してみました。途中はこんな看板があったり。
ついたのはセブ市屈指のショッピングモール「アラヤセンター」。
道すがらながめていたセブ市の他の素朴な雰囲気とはうって変わって、近代的な建物がとつぜん登場するエリアにひときわきらびやかにそびえるモールでした。
これまでの人生、これほど巨大なモールは見たことがありません。待ち合わせしたら、間違いなく会えないな、という広さとテナントの充実さでした。
住むということに焦点を当てた場合に、こういう近代性は正直助けになるので、なんだか少しほっとした自分がいました。
「小さな子どもが突然トイレに行きたがっても、とりあえずここに来ればきれいなトイレがあるし」
みたいな。
この中に留学や移住情報を持ったエージェントがあると期待しつつ
子どもたちが久しぶりに自由にわくわくできる場所があったら過ごす場所として目的が両立できるね、ということでエントランスを入ったら、まず目にはいったのが
ゲームコーナー。
素通りできるはずもなく、ここでたっぷり遊ぶことに。
東南アジアにありがちな壊れかけのゲームではなく、きちんとしたマシーンばかりだったので「さすが、アラヤ」と思いました。
プリペイドのカードを買って、好きなゲームに興じます。
しかもゲームごとに得たポイントは、最後にポイントに応じた好きな商品と交換することができるあたり、なんともパチンコみたいでみんな興奮していました。
次に来たのは無料のプレイスペース。
ウミもハルもハナも、水を得た魚のように、はしゃいだり笑ったり、走りまくったりしていました。
国が違っても、目的が旅であっても、子どもたちにとってはいつもの日常に近い部分が安心して遊べるんだな、と思いました。
マクドナルドのメニューチェック。
国によって異なるので、おもしろいです。
チキンが多くて、別のお店みたいです。
ランチには、ハナからラーメンのリクエスト。
セブには日本のラーメンチェーンも多数進出しています。
こってり豚骨があまりにおいしくて
「わたし、ここ住めるわ。」
と、つぶやいてしまいました。
おいしいラーメンがあればだいたいなんとかなる、というのが私の持論。
はい。
移住とか、異文化とか、そういうこととはまったく関係ないポイントです。
価格は日本と変わらない設定。
ウミはぐうぐう寝てしまいました。
それにしても、フィリピンに来てからというもの、子どもに対する人々の優しい目線を常に感じます。若い人でもお年寄りでも関係なく。
そういう根付いている子ども観が、とても好きだなあ、と思いました。
ラーメン云々以前に、私が愛する土地の感じという意味では一番大事な要素です。
自然と子どもを愛でること
以前住んでいたタイでも相当あった風潮で、そのことが大好きだったのですが、フィリピンもまた同じようで、とてもうれしくなりました。
結局、留学センターなどでいくつか情報をもらったのですが、ゼロからの情報集めというよりは、ウェブサイトなどで詳細を見てからコンタクトを取った方がよさそう、ということがわかり、今回は突撃するのはやめました。
ゲストハウスに戻ってからお昼寝をしたりゆったりと過ごすことにしました。
私はその間、市場めざして一人でお散歩タイムをもらいました。
徒歩10分程度のところにある市場だったので、あっという間に帰宅できるとふんでいたのに、帰り、単純な道をなぜか違う方向に歩いてしまい、迷ってしまって焦りました。
薄暗くなってきた時分、治安的な意味で雰囲気の違うエリアに入ったことは肌感覚で分かったのですが、道を聞いてもみんな別の方向を指し示すものだから、あっちへ行ったりこっちへ行ったり。
タクシーがあれば一発なのですが、場所柄なのかまったく走っていません。
来た道を戻ることを決意し、ゲストハウスについた時にはもうすっかり真っ暗になっていました。旅慣れたつもりではありましたが、けっこう怖かったなあ。
ゲストハウスに戻ったときには汗びっしょり。
ちょっとハイになっていた私、必死でこれまでの状況を説明するも、誰も共感すらしてくれないという。
「帰宅すると伝えていた時間を大幅にオーバーした私を心配しているのではないか」と案じて必死になっていたのに、とほほ。
「おなかすいたー」
と一言。
はい、ごめんなさい。
―というわけで大急ぎで支度をして、そのまま食事に行きました。
選んだのはイタリアン。
本当に、食に関しても選択肢はいろいろです。
規模も種類も、「小さなバンコク」みたいでした。
ピザが大きくてリッチでおいしかった。
ビールがこれほどしみたのは久しぶりでした。
帰り、セブンイレブンで子どもたちは自分で好きなものを買って、レジに挑戦。そのままタクシーに乗って帰宅しました。
明日はついにセブのビーチへ出陣です。ああ、もりだくさん。
【※番外編「1人お散歩」のときに撮影したセブ市風景】
魚介の、あまりの新鮮ピカピカなのが、うらぶれがちな雰囲気の市場の中では圧倒的な存在感で、むしろすばらしすぎていい意味で浮いているかんじすらしました。
ヨダレがでそうなプリプリシーフード。
(ああ!もし近所に自宅があったなら、間違いなく買って調理して...うーん、ムニエルに白ワインか、炭火焼きでビールか...!!)
などと妄想して、ゴクリ。